インデックスページへ戻る

プレスリリース

pictorico
2022年05月21日

PICTORICO SHOP&GALLERY
「東京写真月間2022」地域との共生
松本佳子写真展・長島敏春写真展

top


ピクトリコ ショップ&ギャラリーでは、2022年6月14日(火)〜25日(土)まで東京写真月間2022「地域との共生」を開催いたします。


松本佳子「ハレ」と「ケ」の日のはざま 八戸えんぶり 八戸地方に春を呼ぶ豊年祈願

「ハレ」と「ケ」の日のはざまー八戸えんぶり

お囃子の音色に誘われて路地を入ると、摺りや舞を披露するえんぶり組の「門付け」が始まっている。日頃は気難しい父さんや心配性の母さん、裏方さんもこの日ばかりはえんぶり劇場の一員だ。演者と観客が一体となり楽しそう。

私のファインダーもその魅力に引き込まれてしまう。太夫が手にした「朳」えぶりで魔法をかけられしまったか。

天明の飢饉の頃、八戸地方では夏でも太陽は田畑を照らさず、海からの冷たい風の「やませ」が吹き続いた。大凶作が続き、息絶えた人間の肉まで食べたとも伝えられている。そのような厳しい風土ゆえ「えんぶり」はただ単に豊年満作を祈るだけでなく、烏帽子をかぶった太夫が一心不乱に摺る「舞う」姿は、いにしえ人の悲痛な祈りのように私は見えた。

「八戸えんぶり」は冬の間、眠っている田の神をゆさぶり起こし、田に魂を込める儀式で大切な神事である。

現在ではこの地に春を呼ぶ郷土芸能として大切に伝承されている。えんぶりが地域の人々の絆を深め、人と人とをつなぎ育む、誇るべき地域のかたちが続いている。

祭りの日に垣間見える「ハレ」と「ケ」のはざまで私は思う、先人から連綿と続く土の匂いがする素朴で温かい文化をつなげ、子どもたちがその社会の中で輝く未来を築いて欲しいと。                                                      

えんぶりの起源は鎌倉時代の始め南部氏の祖・南部光行が奥州にやってきた頃に始まり約800年以上の歴史のある伝統芸1979年・国重要無形民俗文化財に指定された。 

毎年2月17日から20日まで開催されるが、2021、2022年は新型コロナウィルスまん延防止のため中止となった。


長島敏春「逗子」

地域は海や山などの自然がある。自然という環境に生きもの達が存在する。生きものたちにはお互いに相互依存の関係性がある。そこに人が棲む。人は自然の一部であり、決して主役ではない。この事を忘れてはならない。

人間は社会を形成する、人と人が、家族、会社、共同体、国家、地球世界と横に広がる。縦軸は時間の経過であり、過去は歴史だ。そして未来がある。過去と未来は現在と隣接している。

私が写真を撮ることはあらゆる共生を認識すること。そして写真とは生命の関係性を知ること、歴史を感じながら未来を創造することである。こう考えると、私達には写真を通じでアフターコロナ以降の新しい時代を創り上げなければならない使命がある。

 

 

作家プロフィール

 

松本佳子(マツモトヨシコ) 

東京生まれ

2000年 個展「束の間の纏い」 仮想の街から コニカプラザ

2004年 個展「モンゴル蒼生」  コニカミノルタプラザ

2004年 写真集「モンゴル蒼生」  出版 日本写真企画

2008年 個展「モンゴル蒼生Ⅱ」天幕の営み コニカミノルタプラザ

2013年 個展「晴れときどき旅」 ニコンサロンbis 新宿 仙台

2016年 あおもり草子 特集えんぶり 写真とエッセイ掲載

2017年 2019年  八戸市企画展 えんぶり写真展 八戸ポータルミュージアム「はっち」

2017年 日本モンゴル外交関係樹立45周年記念特別写真展 日本の祭り「えんぶり人」出展

     モンゴルウランバートル Q Art Gallery(主催: モンゴル写真家協会/「東京写真月間」実行委員会)

2018年 写真集「Mongolian Woman」出版 日本写真企画

2018年  モンゴル女性写真家との初のコラボ展 Women's  View「 Play back to Tokyo in 1999」 出展

       モンゴルウランバートル Musuem of Mongolan theater

 公益社団法人 日本写真協会 会員

一般社団法人 日本現代写真家協会 会員


長島敏春(1954-)

1954年東京都に生まれる。

2009年外国通信社を経てフリーランス。

2009年『アサヒカメラ』に「白化するサンゴ礁」を発表。

2015年逗子市に「海と森のギャラリー」を主催。逗子のサンゴの定点撮影を行う。

その後、逗子で陸上の撮影を開始する。

2020年に石井仁志氏のプロデュースによる水中写真展「海中」を逗子で、2021年に「G &S根雨」「海と森のギャラリー」で「逗子」を開催。個展も多数。「サンゴの海」「マングローブ生態系冒険図鑑」(偕成社)「逗子サンゴ物語」(じゃこめてい出版)「逗子」(海と森のギャラリー)


開催内容

期間:2022年6月14日(火)〜25日(土)
時間:11時〜18時 
場所:ピクトリコ ショップ&ギャラリー

住所:〒130-0015 東京都墨田区横網1-2-16 東誠ビル5F

URL:http://www.pictorico.jp/shop/


自治体からの要請によっては、営業時間等の変更がある場合がございます。また、感染予防対策として「マスク着用」「入室前の検温」「手指の消毒」をお願いしております。ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。


 

 

▲ このページのトップに戻る